仕事の未来 テクノロジー アンケート調査 管理職を対象にした、AI(人工知能)に関する調査(2017年・2020年比較)

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2021.03.17

上場企業に勤務する40代から50代の管理職(部長職・課長職)を対象に、「AI(人工知能)導入に関する意識調査」を実施いたしました。本調査は、2017年にも同条件の対象者へ調査を実施しており、2017年と2020年の意識差についても比較分析しています。

Q1.あなたの職場でAI(人工知能)は導入されていますか

2020 導入されている 25.6% 3年以内に導入する計画がある 27.0% されていないし計画もない 28.1% わからない 19.3% 2017 導入されている 6.8% 3年以内に導入する計画がある 28.8% されていないし計画もない 38.5% わからない 25.9%
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Q1.あなたの職場でAI(人工知能)は導入されていますか(単一回答)

2020年(n=800) すでに人工知能(AI)が職場に導入されている 25.6% 現在は導入されていないが、3年以内には、導入される計画がある(計画中・検討中) 27.0% 現在は導入されていないし、3年以内に、導入される計画もない 28.1% 分からない 19.3% 2017年(n=309) すでに人工知能(AI)が職場に導入されている 6.8% 現在は導入されていないが、3年以内には、導入される計画がある(計画中・検討中) 28.8% 現在は導入されていないし、3年以内に、導入される計画もない 38.5% 分からない 25.9%

AI導入状況:「導入済」が2017年より18.8ポイントアップ

上場企業に勤務する、40代から50代の管理職に対して勤務先でのAIの導入状況について質問し、2017年と2020年の回答を比較すると、2017年には「導入済」がわずか6.8%だったのに対し、2020年では3倍以上の25.6%となり、18.8ポイント増加していることがわかりました。導入を検討中だった企業が実際にAIを業務に導入し、またAIサービスの普及により企業への導入が促進されていることが見て取れる結果になりました。

Q2.AI(人工知能)に対してどのように思いますか

2020 期待している 93.0% 脅威を感じる 7.0% 2017 期待している 88.7% 脅威を感じる 11.3%
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Q2.AI(人工知能)に対してどのように思いますか(単一回答)

2020年(n=800) とても期待している 37.4% どちらかといえば期待している 55.6% どちらかといえば脅威に感じる 5.8% とても脅威に感じる 1.3% 2017年(n=309) とても期待している 21.4% どちらかといえば期待している 67.3% どちらかといえば脅威に感じる 10.7% とても脅威に感じる 0.6%

AI導入における期待感:「とても期待している」が2017年より16ポイントアップ

勤務先でのAIに対する期待感に関する回答について2017年と2020年を比較したところ、2017年には「とても期待している」が21.4%だったのに対し、2020年は37.4%に増え、期待感が増していることがわかりました。3年前は、「脅威に感じる」という回答が約1割ありましたが、身近でAIが導入されるようになり脅威よりもその特長や利便性への理解が浸透したことが伺えます。

Q3.2035年において、あなたの職場でAIの普及はどのような影響を与えると思いますか

既存の仕事の効率化生産性が向上する 2020年 58.8% 2017年 48.2% 労働力を省力化する 2020年 44.6% 2017年 28.5% 労働力を補完する 2020年 44.0% 2017年 31.1% 既存の仕事の質が向上する 2020年 43.0% 2017年 31.4%
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Q3.2035年において、あなたの職場でAIの普及はどのような影響を与えると思いますか(複数選択)

既存の仕事の効率化、生産性が向上する 2020年 58.8% 2017年 48.2% 労働力を省力化する 2020年 44.6% 2017年 28.5% 労働力を補完する 2020年 44.0% 2017年 31.1% 既存の仕事の質が向上する 2020年 43.0% 2017年 31.4% AIの代替によって、既存の仕事やタスクの一部がなくなる 2020年 36.1% 2017年 26.5% 新しい仕事や職種ができる 2020年 29.8% 2017年 13.6% AIの代替によって、既存の職種の一部がなくなる 2020年 25.0% 2017年 12.9% AIの代替によって、既存の仕事やタスクの大半がなくなる 2020年 6.1% 2017年 2.6% AIの代替によって、既存の職種の大半がなくなる 2020年 4.0% 2017年 1.9%

AIの普及による影響:約6割が「既存の仕事を効率化」できると認識

職場へのAIの導入により、どのような影響を与えると思うか聞いたところ、「既存の仕事の効率化、生産性が向上する」という回答が2020年は58.8%ともっとも高くなり、これは2017年より10ポイント以上の増加となりました。また、次いで高かった「労働力を省力化する」(44.6%)は、2017年(28.5%)より約16ポイント増え、業務内でAIを使い、情報に触れることが多くなり、理解が進んだことが伺えます。

Q4.AI時代において、「ビジネスで重要な能力」と思うものはどのような能力ですか

1位 2020年 45.9% 分析的思考・概念的思考 2017年 55.0% 対人関係力 2位 2020年 40.4% 創造力 2017年 36.9% 創造力 3位 2020年 39.6% 複雑な課題に対する解決力 2017年 36.6% 分析的思考・概念的思考 4位 2020年 37.6% 情報収集力 2017年 35.3% 複雑な課題に対する解決力 5位 2020年 31.3% 対人関係力 2017年 23.0% 情報収集力
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Q4.AI時代において、「ビジネスで重要な能力」と思うものはどのような能力ですか(複数選択)

分析的思考力・概念的思考力 2020年 45.9% 2017年 36.6% 創造力 2020年 40.4% 2017年 36.9% 複雑な課題に対する解決力 2020年 39.6% 2017年 35.3% 情報収集力 2020年 37.6% 2017年 23.0% 対人関係力(対人影響力、関係構築力、対人理解力/共感力) 2020年 31.3% 2017年 55.0% チームワーク・協調性 2020年 28.8% 2017年 9.7% 柔軟性 2020年 28.8% 2017年 14.6% リーダーシップ 2020年 28.3% 2017年 12.3% 積極性・主体性 2020年 24.6% 2017年 12.3% チャレンジ精神 2020年 24.5% 2017年 13.9% セルフコントロール 2020年 23.6% 2017年 7.8% 単純な課題に対する解決力 2020年 22.9% 2017年 14.2% 達成志向性 2020年 22.1% 2017年 11.0%

AI時代に必要な能力:2020年第1位 「分析的思考力・概念的思考力」、2017年第1位 「対人関係力」

AIが一般化される時代「AI時代」において、ビジネスシーンで必要とされる能力について質問したところ、2020年では、「分析思考力・概念的思考力」(45.9%)が1位となりました。2017年は55.0%で最も高かった「対人関係力」(31.3%)は2020年では5位で回答の差は23.8ポイントも減少しています。こうしたことからAIへの理解が深まったことにより必要な能力について認識に変化が生じていることが予想されます。その他、「チームワーク・協調性」が2017年(9.7%)と比べて2020年(28.8%)では19.1ポイント伸長し、「リーダーシップ」は、2017年(12.3%)と比べて2020年(28.3%)では16.0ポイント伸長しました。

Q5.現在の小学生が、2035年のAI時代にビジネスパーソンとして活躍するために、今から取り組んでおいたほうが良いことは何だと思いますか

プログラミング 2020年 51.4% 2017年 42.7%  語学(英語・国語) 2020年 37.8% 2017年 51.1% 国語(読解力) 2020年 28.1% 2017年 43.4%
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Q5.現在の小学生が、2035年のAI時代にビジネスパーソンとして活躍するために、今から取り組んでおいたほうが良いことは何だと思いますか(複数選択)

プログラミング 2020年 51.4% 2017年 42.7% 語学(英語・中国語など) 2020年 37.8% 2017年 51.1% 国語(読解力) 2020年 28.1% 2017年 43.4% 算数 2020年 21.9% 2017年 22.7% 道徳 2020年 21.0% 2017年 12.9% 理科・科学 2020年 18.9% 2017年 17.8% 運動・スポーツ 2020年 17.9% 2017年 11.7% 自然遊び、外遊び 2020年 17.8% 2017年 10.7% 美術・芸術 2020年 9.0% 2017年 7.1%

AI時代に必要な学習:2017年に3位だった「プログラミング」が、2020年では1位に

AI時代に向けて、「現在の小学生が、将来、ビジネスパーソンとして活躍するために、今から取り組んでおいたほうが良いこと」について聞いたところ、2020年では最も高いのは「プログラミング」(51.4%)となり、これは2017年(42.7%)の3位から8.7ポイントの伸長になりました。、次いで高かった回答は、「語学」(37.8%)でしたが、、これは、2017年(51.1%)では圧倒的な1位でしたが、2020年では13.3ポイントの下落となりました。

調査結果のまとめ(2017年と2020年の意識比較)

  • 2020年では「AI導入済」が25.6%で、2017年より18.8ポイントアップし、AIの企業への導入が進んでいる。
  • 2020年では「AIにとても期待している」が37.4%と、2017年より16ポイントアップし、AIへの脅威よりも特長や利便性への理解が浸透。
  • AI導入による職場への影響は、「既存の仕事の効率化、生産性が向上する」が58.8%で、2017年より10ポイント以上増加し、業務への好影響となる期待感が増している。
  • AI時代に必要なビジネス能力は、2020年の1位は、 「分析的思考力・概念的思考力」(45.9%)、2017年の1位 「対人関係力」(55.0%)は、23.8ポイント減少。
  • AI時代に向けて小学生に必要な学習は、2017年に3位(42.7%)だった「プログラミング」が、2020年では1位(51.4%)に。

【調査概要】
調査対象:一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の本社がある上場企業に勤務する管理職(部長職・課長職)
回答数 :309名(2007年)、800名(2020年)
調査方法:インターネット調査
実施時期:2020年12月5日~12月7日

  • 回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。