ニュース アデコグループ、「GLOBAL TALENT COMPETITIVENESS INDEX (GTCI:人財競争力に関する国際調査)2019」を発表

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2019.01.21
  • *本資料は、2019年1月21日にダボスで発表されたプレスリリースの日本語抄訳です

- 国別ランキングのトップ3はスイス、シンガポール、米国。日本は125カ国中22位に -

人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループ(本社:スイス・チューリッヒ、CEO:アラン・ドゥアズ)、インシアード(INSEAD)、タタ・コミュニケーションズは、本日、世界125カ国および114都市の「人財を獲得、育成、維持する能力」を調査しランク付けした年次報告書の最新版、「Global Talent Competitiveness Index(GTCI:人財競争力に関する国際調査)2019」(以下「GTCI 2019」)を発表しました。

今回で6回目の調査となる「GTCI 2019」では、アデコグループとタタ・コミュニケーションズの協力のもと、INSEADが起業家人財にフォーカスを当て、世界的に見て起業家人財の奨励と育成がどのように行われているか、また、異なる経済圏同士の相対的な競争力にどのような影響を及ぼすかという点に注目した報告書を作成しました。起業家および社内起業家人財、そして将来的にも通用する従業員の育成を促すため、ボトムアップイノベーションへの取り組みや従業員のエンパワーメントといった、新たなアプローチが登場しています。こうした流れは特に都市において顕著で、そこには「スマートシティ」のエコシステムが人財を引き寄せる誘因として、これまで以上に機能しているという背景があります。さらに、最高ランクの国や都市は、起業家人財に対するオープンさでもトップクラスであることや、デジタル化とグローバル化により、起業家人財の役割が増していることも示されています。

また、今回の報告書は、人財のハブとしての役割を強めているのは国家よりもむしろ都市であり、都市こそが人財を取り巻くグローバルな状況を再形成する上で不可欠になることを明らかにしています。都市の重要性が増していく理由としては、柔軟性の高さ、そして新しいトレンドやパターンに対応する能力の高さが挙げられます。政策の変更がより素早く行える機敏な経済ユニットである都市は、人財、とりわけ起業家人財にとって魅力が大きいのです。

「GTCI 2019」では、2013年版以降の結果にもとづいた人財競争力の縦断分析が始めて実施されました。この分析からは、人財基盤の強い国や地域とそれ以外とを隔てるギャップが広がっていることが明らかになりました。いま現在人財競争力が高い国々はさらにそれが高まっているのに対し、比較的低い国では低下しつつあるのです。

アデコグループのCEOであるアラン・ドゥアズは、今回の調査結果に関して次のように話しています。「仕事の世界が急速に変化しているため、国や都市が人財を呼び寄せる適切な条件を備えていない場合、人や企業が機会を求めて他所へ移っていってしまうことが懸念されます。今年のGTCIの結果と報告書は、絶えず変わり続ける世界で成功へと向かって進んでいくためには、起業家人財がますます重要であることを裏付けています。起業家人財の育成は、すべての人財が力を発揮できるような環境を整備し、未来に向けて成功の種を撒くうえで極めて重要です」

GTCIは、国における人財を獲得・育成・維持する能力に関して、6つの指標(Enable/活用、Attract/魅力、Grow/育成、Retain/維持、Vocational and Technical Skill/労働・職業能力、Global Knowledge Skill/グローバルナレッジスキル)をベンチマークとして用いて測定する調査で、意思決定者がグローバルレベルでの人財競争力の現状を理解し、競争力を高めるための戦略を立てられるようなリソースを提供することを目的にしています。

GTCIの都市別ランキングは、5つの指標(Enable/活用、Attract/魅力、Grow/育成、Retain/維持、Be Global/グローバル性)をベンチマークとして評価を行っています。

【「GTCI 2019」国別ランキング トップ10】

  • 1位:スイス
  • 2位:シンガポール
  • 3位:米国
  • 4位:ノルウェー
  • 5位:デンマーク
  • 6位:フィンランド
  • 7位:スウェーデン
  • 8位:オランダ
  • 9位:英国
  • 10位:ルクセンブルク
  • [22位:日本]

【「GTCI 2019」都市別ランキング トップ10】

  • 1位:ワシントンDC(米国)
  • 2位:コペンハーゲン(デンマーク)
  • 3位:オスロ(ノルウェー)
  • 4位:ウィーン(オーストリア)
  • 5位:チューリッヒ(スイス)
  • 6位:ボストン(米国)
  • 7位:ヘルシンキ(フィンランド)
  • 8位:ニューヨーク(米国)
  • 9位:パリ(フランス)
  • 10位:ソウル(韓国)
  • [12位:東京(日本)]

【「GTCI 2019」国別ランキングについて】

第6版となる今回の報告書でも、スイスが引き続き首位となりました。また、シンガポールと米国が、2018年同様にそれぞれ2位と3位に入りました。4位以降はノルウェー(4位)、デンマーク(5位)、フィンランド(6位)、スウェーデン(7位)と、スカンジナビア半島の国々がランクインしています。日本は昨年の20位から2つ順位を落とし、22位となりました。

これまでと同様、順位の高さは所得水準との相関関係が見られます。経済発展の度合いが高い国々で人財競争力の向上につながっている政策や慣習は、政治的および社会経済的変動の影響を受けにくいものです。高所得の経済圏では、生涯学習やスキル向上、そしてグローバル人財の獲得と維持のための投資が安定して行われています。

【「GTCI 2019」都市別ランキングについて】

トップ層の都市は、5つの評価指標すべてにおいて最高の評価を得ました。1位のワシントンDCはその好例であり、5つのうち3つの指標でトップ10に入っています。都市における、起業家人財のハブとしての役割の重要性が増していることは、イノベーションを重視した強靱かつ活気のあるエコシステムを構築することの重要性を裏打ちしています。

本件に関するお問い合わせ先

アデコ株式会社 広報部
Tel. 050-2000-7024