
Adecco Groupでは、世界31カ国の働き手合計37,500人を対象にした調査を行いました。
今年で6年目を迎える「未来のグローバルワークフォース(Global Workforce of the Future)」は、変化し続ける仕事の世界を働き手の視点から調査するものです。
今年の調査では、「人間らしい働き方ーAI時代を生き抜くためにはー」をテーマに、AIに関する現状認識への理解を深めることに焦点を当て、職務の再設計に向けた働き手の期待を検証しています。
AIは働く環境に浸透しており、働き手は未来に対して楽観的な見方をしています。しかし、テクノロジーの勢いが増す中で、働き手は新しい仕事の世界において自分がどのように適合すべきかを理解し、それに応じてキャリアを形成していく必要があります。このインサイトは強い目的意識を生み出し、リテンションを高めるための強力な手段になります。
AIによって仕事が増えていると考える働き手の割合。仕事の内容が変化していると考える働き手の割合は70%。雇用の喪失を経験または予測している人はわずか23%
日々の仕事に対して強い目的意識を感じている働き手のうち、今後12カ月以内も引き続き現在の職場に留まる意向を示した人の割合。他方、仕事に強い目的意識をまったく感じていない働き手の間では、この数字は53%にとどまる
働き手は、個人の目的意識を高める最善の方法は、企業戦略への理解を深めることであり、それに加えてAIが自分の仕事に与える影響を理解し、より多くの専門的な成長機会を得ることも重要であると回答(日本においてはより価値を感じられる仕事に携わることが、個人の目的意識を強化する最良の方法)
AIによって生産性は向上していますが、働き手は必ずしも空いた時間を付加価値の高い業務に活用できているわけではありません。未来対応型の働き手は、高付加価値な業務を遂行するために、より多くの指導を受けています。こうした明確さにより、働き手は自分と組織の双方に価値をもたらす分野を見極め、スキル開発の方向性を定めることができます。
働き手がAIを活用して節約できていると考える一日あたりの時間の平均と、雇用主が実際に確認している生産性の向上との間には乖離がある(日本では87分節約できていると回答)
自分の仕事が与える影響について、自信を持って測定することができると回答した働き手は全体のわずか3分の1(日本では18%)
未来対応型の働き手は、一般的な働き手と比べ、自分のスキル開発をより主体的に進めたいと回答する場合がはるかに多い
AIエージェントの導入は加速しており、仕事を再設計する上でも大きな影響力を持つようになるはずです。働き手は新たな働き方に意欲的ですが、雇用主がすべての働き手により良い職業体験を提供するためには、協働と高い透明性に加え、的を絞ったコミュニケーションを通じて信頼を構築していくことが不可欠です。
今後12カ月以内に、雇用主がAIエージェントを業務フローに組み込むと予想している働き手の割合(日本は19%)
AIによって形が変わる仕事の設計に、雇用主から関与するよう求められている未来対応型の働き手の割合。一般的な働き手では24%
未来対応型の働き手のAIに対する信頼度(10点満点)。
【調査概要】
調査人数:37,500人
調査実施国:アルゼンチン、ブラジル、カナダ、メキシコ、ペルー、米国、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国/アイルランド 、オーストラリア、中国、インド、日本、シンガポール、タイ 計31カ国